FileMakerの効率的な学び方


一般的に、パソコンのソフトについて学ぶ方法としては書籍を買ってきてその通り操作してみるとか、とにかくアプリ起動して何か作ってみるとか、会社で先輩に舌打ちされながら習うとか、あるいは講習会に参加するなどの方法が考えられます。

そしてFileMakerについては学び方が若干特殊というか、ちゃんと修得するためにはほかのアプリとは違う学び方をせねばならない面があります。

まず、入門書を買ってきてひととおり読み、書いてある操作をこなしてみるのは一定の意味があります。ただしこれは、目標としていることを実現するための入口に過ぎません。さらに中級・上級向きの書籍を読んでさらなるテクニックを駆使してゆくわけですが、ここでどうしても「リレーションのお作法」という点が抜け落ちてしまい、一定レベル以上から先に進めなくなってしまう例が多くみられます。

「リレーションのお作法」というのは、FileMakerがいまの形になった2004年のバージョン7登場時、世のデータベース構築者は新しいリレーションモデルに面食らったという話から始まります。とりあえずテーブルオカレンスを配置して関連するテーブルオカレンスを放射状に結びつけ、まるで足が沢山あるカニのようなリレーションシップグラフを描いたものです。そして開発者有志が「これは何か違うぞ」と気付き、おもにアメリカの数名の開発者の手によって「テーブルオカレンスはグループ化し、一番左にレイアウトに紐付いたものを配置、そこから右にのみ参照させる」といった(実際はもうちょい複雑)お作法が確立してゆきました。

「カニ」みたいなリレーションは絶対ダメ

「カニ」みたいなリレーションは絶対ダメ

しかしこのお作法は特に日本では学ぶ機会があまりないため、仕事としてデータベースを組んでいる「プロ」の方でも、一部「カニリレーション」をしてしまっている人がいたくらいです。これは困ったことです。

物事にはさまざまな流儀なり手法なりがありますが、カニリレーションがダメなのはこれはもう確定した話なので、「いや私はこの流儀でやってるから」ということは通用しないのです。もし改修が必要なデータベースがこの「カニ」だったら手直しは諦めて最初から作りなおすべきだし、あくまでこの手法を貫こうとする作り手とは縁を切ったほうがいい、というくらい明確にお作法から外れています。

なぜ「カニ」がダメかという理由は実際に組んでいくとわかります。FileMakerはリレーションで問題解決をしてゆくという構築スタイルのため、同じ実テーブルから多数のテーブルオカレンスが作成されることになるのですが、これがある量になるともうどれを選べば正しいデータが引っ張り出せるかなんて、誰にもわからなくなるのです。作った本人にも当然わからないわけで、これではいま仮に動いていてもバグがあったら直せませんし、機能追加もできません。

じゃあそれをどう解決するの?というのがFileMakerを学んでゆく上でもっとも重要なポイントになり、弊社のトレーニングにおいてもまず第一にこの点をご紹介してゆきます。

このほかにもデータベースのテーブルとレコードの関係や、テーブルをどうわけるべきか、レコードを特定するキーをどうするべきかなどが、FileMakerを学ぶ上での重要ポイントになります。逆に言うと、そのへんさえマスターすればあとの操作は楽で、レイアウトの調整なども大変効率的に進めることができます。

こうした構築のコツを学ぶ一番の近道は、いま抱えている課題をこの考え方に沿って問題解決してみることです。小さな問題から解決してゆけば、おのずとデータの整理方法もみえてくるというものです。

ということで、弊社の「FileMaker業務システム設計マンツーマン講座」をよろしくお願い致します(宣伝)。