FileMaker13.0v9は安易にアップデートしてはダメ


FileMakerはServerもProも常に細かいバグフィックスが行われており、原則としてはマメにアップデートをかけるべきです。ただし2015年4月にリリースされた「13.0v9」というバージョンについては、安易にアップデートするとServerに接続できなくなってしまうので要注意です。

FileMaker Pro 13.0v9アップデータ

FileMaker Pro 13.0v9アップデータ

いままで13.0v5あるいはv6という数字だったのが急にv9と番号を飛ばしたのは、おそらくはいままでのアップデートと違うことを意識してほしいということかと推測します。

▼13.0v9の詳細
http://filemaker-jp.custhelp.com/app/answers/detail/a_id/14357/

ちなみにFileMaker Serverを使わずFileMaker ProやFileMaker Goを単独で使用している場合は特に注意点はありませんが、あとからServerにつなぐことになるという話もあるでしょうから、本稿をしっかり読んでおいてください。

問題なのはFileMaker Serverに接続している場合で、しかもサードパーティのSSL証明書をちゃんと設定しているときです。「ちゃんと」というのは、SSLというものは暗号化となりすまし防止の2つの機能がありますが、このうち「なりすまし防止」のためにインターネットに存在する有償の認証局というものが発行した証明書を使っている場合に、以下の注意を払っておく必要があるのです。

FileMaker Serverの設定でSSL暗号化をオンにしていない場合や、FileMakerが提供する仮の証明書(厳密な証明ではない)を使っている際はここにある問題はありませんが、内容についてはちゃんと意識しておきましょう。

▼13.0v9アップデート手順の注意点
http://filemaker-jp.custhelp.com/app/answers/detail/a_id/14573

ざっくり言いますと、要するに「FileMaker Serverをv9にしてからFileMaker Pro/FileMaker Goのアップグレードをするという順番を厳守すること」です。これが逆になりFileMaker Pro側を先にv9にしてしまうと、(サードパーティ認証SSL利用時に)接続ができなくなってしまいます。

よってユーザ側が「おっ、アップデータが出てる。とりあえず当てておこう」となってしまうと大変なので、勝手に上げないでという告知をしておくことがもっとも大事な点となります。

なお今回のアップデートではFileMaker ServerおよびFileMaker Pro/Pro Advancedのみが対象になっていますが、SSLを改変してセキュリティを向上させているという性質上、FileMaker GoやFileMaker Pro 12についても同様のアップデートが行われる可能性はあります(上記のページにもそれを示唆する表現があります)。もしそうなった場合も、アップデートの性質上FileMaker Serverから先にせねばならない点は同様のため、とにかく管理者の方は先んじてFileMaker Server側をアップデートしておくようにしましょう。

▼アップデートしなくても良い?

FileMaker 13.0v9アップデータの説明には「このソフトウェアは FileMaker 13 プラットフォームの潜在的な SSL の問題を解決します」と書いてあります。じゃあSSLを使ってなかったり、サードパーティの証明書を使ってない場合はv9にしなくてもいいの?という疑問は当然に生じてきます。

これは率直にいうと「たぶんv9にしなくてもいい」という回答が正直なところとなります。実際には説明に書かれてない部分も多々改善されているものですから、大原則としては常時最新版にすべきです。しかしそのせいで接続不可などの大きなトラブルを招くなら、まずは一旦アップグレードを見送っておくという考えも現実的でしょう。

ということで、FileMaker Serverのお世話を任されている人は、必ず対応しておきましょう。

▼廃止予定の機能

今回のアップデート内容に直接の関係はありませんが、アップデータに付属するRead Meファイルには以下の記載があります。

廃止予定の API、技術、または機能

  • 「QuickTime を挿入」コマンドを使用した QuickTime メディアファイルタイプのオブジェクトフィールドへの挿入 のサポートは廃止予定です。(代わりに FileMaker Pro 12 で導入された「オーディオ/ビデオを挿入」はサポートさ れる予定です。)
  • レコードを PDF として保存する場合([ファイル] メニュー > [レコードの保存/送信] > [PDF…] を選択するか、 [レコードを PDF として保存] スクリプトステップ使用した場合)の Acrobat 5 と Acrobat 6 の互換性のサポー トは廃止予定です。
  • ビットマップフォントのサポートは廃止予定です。
  • Windows: Windows での QuickTime のサポートは廃止予定です。
  • OS X: Bento データのサポートは廃止予定です。
  • OS X:「サウンドを挿入」コマンドを使用して録音されたサウンドの再生のサポートは廃止予定です。
  • 次の表に示すレイアウトテーマのサポートは廃止予定です(テーマ名を列記)

利用中のデータベースがこうした廃止予定機能を使っていないかは、この機会に確認しておきましょう。